「デラシネ」と「ハガクレ」。
どちらも思春期の頃に初めて出逢って以来、何故か何故だか惹きつけられてしまう言葉なのです。
その意味は、まぁ置いといて、その語感 & その響きにキュンとなる。
もしかしたら意味なんてなくても良いくらいだから面白い。
デラシネ、それは元々はフランス語で物理的に根を引き抜かれた「植物や木」のこと。
つまり「根無し草」。
それを人間に置き換え、社会や文化的な根から切り離された「人」という意味だそうだ。
例えば異国や新しい環境で暮らす移民や放浪者みたいな方々に対して使われる。
うむ。
響きだけでなく意味にもキュンと来るな。
ハガクレ、それは 木の葉や草木のかげになって見えなくなること。
漢字にすると「葉隠」。
これは武士道における心のあり方を説いた書物から由来するもので「死を恐れずに生を全うし、自分の役割を果たすこと、そして、忠義、忍耐、誠実さ、自制心などの徳を大切にすること」を意味しているそうだ。
うむ、こちらもグッと来る。
響きに惹かれる言葉は得てして、その意味においてもハッとしてグッと来るのは何故だろう何故かしら。
二十年前の自分だったら「なんでなんで?どうしてどうして?」と、そこに明確な「答え」を求めただろう。
でも、今の自分はそれをしない。
それをしなくても良いことに気づいたからだ。
それは全然無駄ではないし、むしろ若い頃はどんどん探究するべきだし、それをサボってはいかんざき。
意味は後からついてくる。
振り返れば、そこに意味がある。
もしカフェをやるとしたら屋号は「デラシネ」。
飲み屋をやるなら「ハガクレ」だな。
まずやらないけど。
では股旅。