今宵、不死身のエレキマンに会いに行く

こんにちは。

七月から我が家にいるカブトムシ、クワガタムシ連中なのですが、来店したお客さんたちも驚愕する事態。
十月に突入したというのに、まだまだ元気です。
さすがにカブトムシとノコギリクワガタのほとんどは天国に召されたのですが、二十数匹いるコクワガタはまだ一匹もゴートゥーヘヴンしてません。

コクワガタが越冬するらしいとの情報をキャッチしたときは、半信半疑だったのですが、今は確信に変わりました。
これはもう確実にしますね、越冬。
一時は、店内にムシ臭が漂うことを警戒しておりましたが、その臭いの大元であるカブトムシのオス連中が全滅した今。
全然漂わないね、ムシ臭。
さて。
今宵は二十年近くのお付き合いになる船戸くんが営む『古着屋 SANDINISTA! STUDIO 』の十執念パーティ。(「執念」は変換ミスではないそうです)
光栄なことに、僕もレコードセレクターとして呼んでいただきました。

でも、呼ばれたと云うより、押しかけるって方が合ってるかもな。
実は以前 船戸くんと『BACK 2 BACK』(一曲ずつ交互に選曲すること)をやったことがありましてね。
それが猛烈に楽しくて、いつかまたやろうよ!と熱烈ラブコールを送り続けていたものですから「あの床屋のオッサン、うるさいからこの辺でやらせてやるか〜」って流れだと思うんです。
船戸くんは優しいから、そうは言わないけど、確実にそうですね。
数年ぶりのレコード選曲人なわけで、早くも俄然緊張して来ているのですが、ココで床屋のおやじさんは考えました。
自分がどうしたいかはちょいと置いといて、まず自分に求められているものは何かを見極めよう!と。
どうです?
ナイスミドルっぽくないですか?

僕が求められていること。
それは、その場にいらっしゃる「SANDINISTA! STUDIO」のお客様方を楽しませることなわけですが、その前に店主の船戸くんを喜ばせないといけないとですよね。
何せ十周年、いや十執念ですから。
いろいろ様々大変だったはずなんです。
ちょっとだけ先輩の僕としては、やはりそこを労ってあげないとなわけです。
ポンと肩を叩いて「それでいいんだよ!」と言ってあげなくちゃなんです。

だから、そんな選曲をします。
僕の中で勝手に船戸くんのテーマ曲に認定している THE HIGH-LOWS の『不死身のエレキマン』は絶対かけることをココに誓います。
さてと。
そろそろ選曲しますかね。
あ、DOODLIN’ BARBER SHOP の五周年のときにアラヤンに描いてもらった看板も、さすがにイイ感じを通り越した濃厚な味が出過ぎて来ているので、そろそろリペイントしてもらわなくちゃ。
今夜、きっとアラヤンも来るだろうしお願いするとしよう。
それでは股旅。

そろそろバージョンアップ

妻さんは、月曜日から金曜日まで、息子が幼稚園に行く日には毎度六時に起きてお弁当を作っています。
毎日、ああでもないこうでもないと試行錯誤し、栄養バランスがとれていて、かつ美味しく、息子の好みも考慮しながらメニューを考えている妻には心底敬服いたします。
ふと今朝。
自分の幼少時のことを思い出しました。
幼稚園の頃、お昼近くになって母が弁当を届けに来ることがありました。
出来立てホヤホヤなことを普通に喜んでいましたが、今思えばあれ。
寝坊したり、何かしらの事情があって、母が弁当を朝作れなかったことがあったってことですよね。
まあ、いろいろ大変だったんだろうな。
毎朝の妻の姿を見てて、そう思います。
ホント大変ですよ、毎朝弁当作るって。
しかも四歳児ですから、母のそんな日々の奮闘もそんなの関係ネーなわけです。
容赦なく、お気に召さなかったら残すっつー有様。
僕と同じように、息子が感謝の気持ちを抱くまでにはあと数十年を要することを考えますと切ないもんです。
親の心子知らずとはよく言ったもんだ。
何事も時間がかかるものなんですね。
簡単にパパッとイージーにはいかんもんです。

ともあれ、日々の妻の奮闘っぷりには、ありったけの敬意を払おうと思います。
感謝!

 

 

これまた今朝。
週刊モーニングに掲載されている『宇宙兄弟』を読んでいましたら

「二人以上の誰かに同じことを褒められたのなら、それは間違いなくお前の真実だ。信じていいんだ」

ってセリフがありましてね。

案の定、僕は自分の半生を振り返り始めるわけです。
どうだいテッペー?
貴様は二人以上の誰かに同じことを褒められたことはあるかい?ってね。

しばし思案するも、残念ながら、思い浮かびませんでした。
多分きっとあるはずなんですけどね。
いや、あるに違いないんですけどね。
パッと出てこなかったんです。

昨日読み終えた『社会人大学 人見知り学部 卒業見込』(若林正恭著)にもいろいろと考えさせられました。
自己中心的自分大好き人間の僕としては、一体全体世の中はこの自分をどのような存在として受け止めてくれているのだろうか……だなんて自惚いっぱいのことを図々しく考えました。
もちろん、その答えは出ないのですが、こういうことを考えるのが好きなんです。
面倒臭い自分を自覚するのが気持ちいいんです。

 
さて、次は遠藤周作先生のエッセイ『ルーアンの丘』を読まなくてはな。
一冊の本を読み終えるたびに、なんかこう自分がバージョンアップしたような、そんな気にさせられて、なんかこうちょっとだけ自信が深まるような、そんな気がするのです。
全部気のせいかもしれないけど、それでいいんです。
気のせい、大好物です。

それではそろそろ股旅。

SMILE

どうもこんばんは。
先日、カットしにいらっしゃった音楽好きのお客さんが着ていた ザ・ビーチ・ボーイズ の「スマイル」(ロック史上もっとも有名な未発表作と言われている)の Tシャツを見て以来、なんだかドキが胸胸ざわついているのです。
そのジャケットの色合い、雰囲気、内容はもちろん「Smile」ってタイトルまで全て含めて、なんかいいよな〜としみじみ感じ入りまくりなのです。
それはもう「憧れ」って思いにも似ていて。
時に涙がにじみ出てしまいそうな感じで。
なんなんでしょうね、これ。
こういう時のこういう思い、こういう感情の移ろい。
なんと言う言葉で現せばいいのでしょうか?
誰か教えてください。
「スマイル」ってイイですよね。
その意味はもちろん、その響きも、そのスペル “smile” も。
傑作漫画『ピンポン』に出てくる準主人公の「スマイル」も魅力的でした。
あれはきっと、作者の松本大洋先生も「スマイル」に魅せられたのだと思うのです。
もし今僕が何か店を出すとしたら、その店名にしたいぐらいの勢いです。
あ、床屋ではないですよ。
床屋じゃない店で「SMILE」って命名したいです。
これまた先日。
四歳半の息子を隣に乗せてクルマを走らせていたら突然訊かれました。

「お父さんは大きくなったら何になりたい?」

言葉に窮して微笑むことしか出来ない僕に息子は言葉を続けました。

「お父さんはさ、カブトムシになったらいいよ!」

大笑いしてしまった。

「カブトムシか〜なれるかなぁ」

「なれるよ!僕はね、スズメバチになりたいんだ!」

「スズメバチ?何で?」

「だって強いんだもん!」
この瞬間。
カーステレオから流れていたのは、ザ・ビーチ・ボーイズの『スマイル』でした。
最高最適なBGMだと思いました。
こういうありふれた奇跡、大好物です。
さてと。
明日は定休日。
積極的に攻撃的に休もうと思います。
BGMは、もちろんあれで。
それでは股旅。
おやすみなさい。

魂の伝達は可能だ

こんばんは。
本日、バリトンウクレレ/テナーギター/マンドリン/時々バンジョーを奏で弾き語る Bocket Kaz さんこと川辺さんが、思い切ってレコード断捨離をするってことで、カットついでに大量のレコードを持って来てくれました。

「欲しいのあったらどうぞ!」

夢のようなホントの話なのです。
僕はその中からパパパっと最&高な18枚を華麗にナイスチョイス。

 

 

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これでまた DOODLIN’ BARBER SHOP の音楽偏差値が上がっちゃうぜ〜と一人ほくそ笑んだのでありました。
川辺さん、ありがとうございます!
川辺さんに限らず、いろいろ様々なお客さんたちからレコードを戴く機会が多いのです。
ベリーハッピーなことに。

このままプレイヤーに乗せられることもなく、押入れの奥で眠っているぐらいなら、いっぱい聴いてもらえる場所へってことが大概の理由でして。
光栄にも DOODLIN’ BARBER SHOP ならきっとイイ様に扱ってくれるだろうと皆さん思ってくれている様です。
僭越ながら、それ正解です。
私、存分に聴かせていただきますよ。
存分に店で流しますよ。
そうするとですね。
お客さんたちのそのレコード達への思いが店に溶け込んで来るんですね。
その思い入れが注入されるんです。
最高だと思いませんか?
まあ、そんなわけで、皆様の手元にある大切なレコード。
もしいつか行き先に困り、いっその事捨ててしまおうかとなったなら。
是非とも DOODLIN’ BARBER SHOP へ。
これから音楽と二人三脚で生きて行きたいな〜と朧げに考えている様なヤングボーイに貴方の青春に鳴り響いた音を聴かせますよ。
きっと届きますから。
魂の伝達は可能なのですから。
なんつって。

世の中には、クリエイティブな仕事とそうでない仕事があるわけではなく、仕事をクリエイティブにこなす人間と、こなせない人間がいるだけである。それは態度の問題だ……

台風18号が近づいているとは到底思えぬ静けさの所沢市三ヶ島。
気圧の影響からか、なんだか今宵は気も漫ろ。
こんな時はこれだねと久々に Rage Against The Machine を流しながら、この日記を書いております。
どうもこんばんは。
先日ちらりと目にした是枝裕和監督のインタビューの中に、かつて監督がテレビマンユニオン新入社員だった頃に、社長であり音楽プロデューサーでもあった萩元晴彦さんに言われた言葉ってのが記されていて、それを読んでなんだかちょっと震えた僕がいました。
以下がそれです。
『世の中には、クリエイティブな仕事とそうでない仕事があるわけではなく、仕事をクリエイティブにこなす人間と、こなせない人間がいるだけである。それは態度の問題だ……』
要は気持ちの持ちようなのだと……。
僕の仕事も充分に存分にクリエイティブなのだと。
そう思ってイイのだと。
僕はそう受け取りました。
だけども、それを誰彼に主張することは決してしませんけどね。
心の底でそっとちょっと自惚れてもイイんだなと。
貴様の仕事なんぞ一つもクリエイティブじゃない!
と断言されようともそう思うことにしました。
新藤兼人監督の云う「質のイイ傲慢さ」ってヤツです。
四十路半ばも過ぎたことですし後はもう余生と言っても過言じゃないし、もうイイじゃないかと。
ダメですか?
話は華麗に変わるようで、僕の中ではシッカリ繋がっている話です。
僕が小学校の頃、ラジコンが流行りましてね。
親におねだりし、僕も買ってもらったんです。
TAMIYA のアウディ・クアットロを。
本当はワイルドウイリスが欲しかったんですけど、仲良しのクマ(熊谷くん)がもう持っていたんで、諦めたんです。
そんで、学校終わってから、あちこちで遊んでいたのですが、ある日 Sくんが、新しくラジコンを買ったと云うのでみんなで見に行ったんです。
わからないところとかを教え合いながら、Sくんはワーゲンバギーのキットを組んでいたのですが、あるはずの工具がないと言い出したんです。
Sくんは自分の部屋がなく、僕たちみんなお茶の間にお邪魔してて、すぐ横でSくんのお母さんがお茶をすすっている状況だったんですね。

 

探しても探してもない。
不思議なこともあるもんだと首をかしげてたら、何故か何故だかその工具が僕のズボンのポケットに入っていたんです。
今持って、なんで入っていたのかわからんのですが、僕は「あった!あったよ!」とそれを差し出したんです。
Sくんも友人たちも僕も「よかった〜!」と喜んでいたのですが、Sくんのお母さんだけ違ってたんですね。

 

「よく正直に言ったね。エラい!」

 

と僕に言ったんです。
一瞬、意味がわからなかったのですが、あ、そういうことかと。
Sくんのお母さんは、僕がその工具をくすねたと思ったんですね。
それを正直にちゃんと白状したと。
そのまま拝借せずに、差し出したと。
それがエラいと。
この一件は、僕の中でずっとうずうず残っているんです。
ま、そう思われても仕方ないのでしょうけど、なんか腑に落ちない。
あれから何十年も経ちましたが、未だにあの時のSくんのお母さんの表情を覚えているんです。
まあ、何が言いたいかと云うと、子供相手だからって、いや子供相手だからこそ自分の言動には気をつけなきゃなと思うわけです。
こうやって何十年もブスブスと燻ることになるわけですから。
僕みたいに、いつ迄も根に持つウツボ野郎もいるわけですから。
さてと。
夜も更けて来たのでそろそろ寝ます。
おやすみなさい。