二十年前、DOODLIN’ BARBER SHOPを開店した際、旧友カワサキから「これ、きっと店に合うと思うから……」と預からせてもらったボ・ディドリー モデルの四角いギター。
開店当初より “GOOD MUSIC & POSITIVE VIBRATION ”を基本コンセプトとして標榜して来た我が店の核となるものとして、ずっと飾らせてもらっていました。
だけどもだけど、私はギターを弾けません。
雑に扱ったりはもちろんしませんでしたが、ただ飾られているだけになってしまっていた四角いギター。
それを、最近にわかにギターに興味を持ち始めた小6息子が手に取り、爪弾き始めましてね。
自分でメンテナンスをするんだと、ボディを磨き上げ、経年劣化が見られたペグやブリッジを取り替え、再び命が吹き込まれようとしているのを見て、床屋のおやじさんはジーンと感慨深いものが込み上げているのです。
やはり人生はスペクタクルだなぁと。
しかしまぁ、子どもの集中力ってのは凄まじいですね。
あれよあれよと言う間に、ギターに詳しくなっているし、自分好みのギターの音もあるようでエフェクターがどうとか言い始めているしで、すぐさまジャカジャーンとカッコよく弾き鳴らすに違いありません。
プラモデルも、あっちゅう間に上手になりましたからね。
彼らは失敗を恐れませんからね。
好奇心に突き動かされて生きてますから。
ギターに興味を持ったきっかけはニルバーナ。
三十年前、私も夢中になった伝説的なバンド。
いやはや凄いことです。
ホンモノは軽く時空を超えますね。
世界のどこまでも飛んで行けよ
ロックンローラーになれよ
欲望を止めるなよ
コンクリートなんかかち割ってしまえよ
かち割ってしまえよ