どうぞヨロシク!

2022年。DOODLIN’ BARBER SHOP は明日五日より営業開始いたします。今年もヨロシクお願いします。

さて。相変わらずゴジラと恐竜に夢中な息子である。私はふと思った。私にとって、60~70年代のゴジラが古くさく見えるように、息子は平成版のゴジラを同じように一昔前のように見えるのだろうか。登場人物のファッションやら、街並やら、画面を覆う空気感。それらが息子の間からは随分と前のものに見えるのだとしたら、いやそれは全然当たり前なのだろうけども、何だかちょっとその “当たり前” がセンチメンタルだぜと思ったんだった。

冬休みの課題図書にと手に取った『恋とゲバルト』(細野不二彦著)。五十年前の学生運動が盛んな時代の若者たちの青春を描いた物語なのだが、これにもまた沸々とセンチメンタル感を抱いた。同時に読み始めた『コーポ・ア・コーポ』(岩浪れんじ著)にも感じた。そう、センチメンタルが止まらないのである。で、それ=ロマンティックが止まらないなのだなと気づけた年末年始だったんだった。

しょうもないことばかり書いている私も今年で五十一歳になる。今風に言えば、どんだけ〜!である。

なんとなくだが、ぼんやりとだが、今後の人生は “復習” に費やされるのではないかと睨んでいる。

『クイーンズ・ギャンビット』の主人公 “ベス” が、過去を見つめ直したことによって先を見据えられるようになったように、自分もそうなるんじゃないか?もしかして?とそんな感じがしてならないのだ。

何処かの偉い人がこんなことを言っていた。

“砂浜は歩きづらいが、振り返ると波うちぎわに自分の足跡が……自分だけの足跡が……一つ一つ残っている。それを『人生』という。
アスファルトの道は歩きやすいが、そこに足跡など残りはしないんだぜ。それを『生活』という。
キミの半生はどうだった?「人生と生活」どっちを選んだんだい?思い返してみるといいぜ。ルルルラララ♪”

これはもうどっちがイイって話じゃないことは、五十歳になった今はわかる。どっちもイイしね。

ただ、こういう意識を持って前に進めたらなと思う。迷って惑って……ん?それってつまり「迷惑」ってこと?そうか、そうなのか。そういうことなのか。

そんなわけで、あらためまして今年もよろしくお願いします。

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平 拝

ありがとうございました

DOODLIN’ BARBER SHOP、無事仕事納まりました。ありがとうございました。
相変わらずですが、来年もやっぱり小規模自営の心得である三つの『S』。
“simple” で “slow” で “smart” な感じを目指していこうと思います。
「いや、〜」「でも、〜」と言わない。
「積極的にご機嫌をとっていく」
「そこがいいんじゃない!」
これらも、引き続き来年も心にとどめていこう。

ここに本年中に賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
なお寒さ厳しき折柄一層のご自愛のほどお祈り申し上げます

令和三年大晦日

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平 拝

傲慢さと虚栄心

昨夜、ぼんやりと観ていた錦鯉がM-1を制するまでの軌跡を追ったドキュメンタリーの中で、彼らの漫才を「四分間の人間讃歌」と称していた。何だかグッと来たので心のノートにメモっておくことにしました。人間讃歌か……イイですね。錦鯉の向かって左側の長谷川さんって私と同い年なんですよ。何だかそれもね、何だか響いちゃんですよね。五十歳でさ、スゴいですよ。ホント凄い。他の若い芸人さんたちにもとても慕われててさ。いやはやホントね。ありがとうございます。

高校生の頃からずっと大好きなバンド “THE POGUES” 。そのフロントマンであるシェイン・マガヴアンが、インタビューの中でいくつかの質問に答えていて、それが妙にググッと来たのは何故なのだろうか。

自分の中で最も嫌っていることは何ですか?
という質問に対し、「自分の傲慢さと虚栄心」と答えているところまでは「ふむ……なるほど」と想定内。
でも、
あなたが最も嫌う他人の特徴は何ですか?
という質問に対しても「彼らの傲慢さと虚栄心」と答えているのに痺れました。凄くないですか?私はこりゃスゴいぜと思いました。と同時に “ME TOOだぜ!”と心の中でシャウトしました。

私も自分の傲慢さと虚栄心にほとほとうんざりしています。そして、オレは他人の中にそれが見え隠れしたときにチリチリしているのかもな……とピーンと来ました。そうなのか、そういうことなのか。教えてくれて、ありがとうシェイン!

ふと目を凝らして見ると、其処彼処に生きるヒントがあることに気づきます。今年もいっぱい目を凝らしまくりました。来年は愛しい老眼ちゃんを更に凝らしたいです。

おまけにもうひとつ。

あなたの人生を描いた映画で、あなたを演じるのは誰ですか?

という質問にシェインが「レオナルド・ディカプリオ」と答えていたのには大笑いしました。抜群にベリー最高に良い答えですね。

私だったら……誰がいいでしょうかね。ここでユーモアを交えて答えるか、真面目に答えるかで迷っている時点で超凡人ですな。

最高につまらない答えを恥を忍んで敢えて言いますよ。

仲野太賀さんです!

Happy Xmas

早朝、息子に叩き起こされる。

もうプレゼント届いているかな?

と目を爛々とさせている息子に「届いているかもよ、探してごらん」と半分眠りながら言うと、息子は寝室を飛び出して行った。

数秒後、ウオーッと叫び声。

どれどれと寝床を這い出し息子の元へ。

袋を破こうとしている息子を制し、iPhone を取り出し、動画撮影の準備が出来てから、はいお待たせと告げる。

ワシャワシャと開けた途端、再びの雄叫び。

サンタさんは、息子のリクエスト通り「ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ」に登場するハイブリッド恐竜の1号、コードネーム「E750」の スコーピオス・レックス のフィギュアを持って来てくれたんだった。

あれ?

と息子、もう一つあるじゃん!とクリスマスカラーで包まれたものに手を伸ばし、躊躇なく開けようとしたところを再び制止。

これはあれだ。お母さんがお父さんにくれたんだよ。

開けてみると、何とそれはレコード!しかも、完全限定再発された坂本龍一教授の若かりし頃の傑作アルバム『音楽図鑑』だったんだったんだったん。これ、欲しかったのよ。

妻さんのあまりのナイスチョイスっぷりに、眠気も吹っ飛ぶほど感激。実を言うと、昨夜、恒例の私のケアリスミスで叱られたばかりなので、まさか妻サンタから贈り物を頂けるなんて思いもよらなかったので、その感激は数千倍にもなったんだった。

それプラス小粋なメッセージも付いていて、なんかもう いつもこんなしょうもない五十男にすみません! そしてありがとう!って思いに打ち震えたんだったんだった。

息子は今日から冬休み。お店は例年通り、いや例年よりもかなり忙しい流れを感じている。これはイイ流れだ。これに乗らない手はないぜ。

では股旅。

年末ムードになってきた

注文していた『FACE RECORDS』さんのストレージボックスが届いたので、せっせと愛しのレコードちゃんたちを詰めている。

いやはやアガる。何しろ上がるのだ。これだけで気分が高揚するのだから我ながら阿呆だと思う。

にしても良いな。このストレージボックス。DOODLIN’ BARBER SHOP 謹製で作っちゃおうかしらんと野心が湧く。けども、悲しいかなあまり需要が無さそうなので、やめておいた方が良さそうだ。

近頃、何やらレコードがちょいとブームになっているそうだが、きっと所謂 “静かなブーム” ってヤツだろう。それ即ち、大半の人々は、そうではないってことだ。だって “静か” なんだもの。

これだけ音楽が好きだと「レコード屋さんでも開いたらどうですか?」なんて言葉を時折頂戴するのだが、自分には「到底無理ック!」とお応えしている。自分が好きなレコードだけを並べて、それがビシバシ売れて生活が成り立つんなら良い。そんな嬉しいことはない。

けども、現実はそうは問屋が卸さない哀しき世の中なわけで、自分が “全然良いと思わない but 売れるんだよな〜” 的なレコードの売り上げで生活を支えてもらうっつーのは、なんだかな……それってどうなの?パードゥン?

なんて考えてしまうウツボ野郎な自分には出来ないし、やっちゃいかんのだ。ただの音楽好きな床屋のオッサンであることがベストなのである。

《お知らせ》

年内は大晦日の午前まで。年始は五日からの営業を予定しております。どうぞよろしくお願いします

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