インスピレーションに従って生きるということ

五十代半ばになるお客さんが、こんなことを言っていた。

「かつては五十歳ともなるとね、人生も折り返し地点をとうに過ぎているわけで、んじゃ、さてこれから “どう死ぬか……”、つまり “どう生きるか……” ってのを考えたと思うんですよ。

でも今は、寿命がグイーンと伸びちゃいましたから、五十歳過ぎても、これから “まだ何かが出来るかも知れない……” ってね。
みんな欲が出て来ちゃったんですよ。

それが良いことなのか、そうじゃないのかはまだわからないけども、こうなる前、人生がここまで長くなる前の壮年期を過ぎてからの生き方ってのがね。

今はもう当てはまらなくなってしまったんじゃないかって思うんです。
だから、自分たちで新しい生き方ってのを見つけなくちゃならないんじゃないかな〜
なんて思うんですよ。
なんつって!」

ボクはそんなお客さんの言葉を聞きながら、そうか〜そうなのかもな〜でもどうかな〜なんて色々思いながら、返す言葉に窮したのでした。

でも「欲が出るのは致し方ないけども欲張りにはならないようにしたいな!」とは思いました。
こういうのには正解はないですからね。

「どう死ぬか」と「どう生きるか」ってのは同意なんだぜって考え方にはビビビと来ました。
ボクは、このビビビが大好物なんで、心のノートにメモっておこうと思います。

「老後をどうするかなんて老後になってから考えればいい、これから想像もつかないような未来が待っているわけで、先のことを考えるよりは今をどう生きるかを考えなきゃ!」

だなんて誰かが言ってましたが、今を生きるってどうすれば良いんですかね。

ホントもう、そこから考えなきゃならない、順調にいけば後三ヶ月で五十歳になるしょうもない床屋のオッサン、それが私です。

インスピレーションに従って生きるってのは、四十代前半に決めました。

行き先は未知ですよ。
なかなかスリル満点です。
面白いです。

ロックンロール。

それが粋ってもんさ

現在発売中の『BRUTUS』(音楽と酒。響く、聴く、語る、レコードとバーの話。)を隅々まで読んで、カラダの隅々までビリビリ刺激を受けている。

その刺激を糧に作ったMIX CD 。
昨今はほとんどお酒を飲まなくなったので、こんな音楽が流れる中で飲んだら……なんて妄想しながら選曲してみた。で、出来上がってみると、酒の場だけでなくドライブするときや床屋の営業中にもジャストフィットな感じで、まぁそんなもんだよね、元々良い音楽ってのはさって独り起承転結 and 自己満足したんだった。

気まぐれに、せっせとボール紙にアルファベットハンコで

“DOODLIN’ BARBER SHOP
GOOD MUSIC & POSITIVE VIBRATION”

と打ってみた。
十七年前の当店開店以来のコンセプトである。
あらためて見ると、随分とデカいもんを掲げてしまったもんだと独り赤面 & 恐縮している。

果たして、このコンセプトに見合う店になっているのだろうか……なんて愚問が頭を過る。
それを決めるのは自分じゃないのよね。
ルルル。

にしても、良い特集だな今号の『BRUTUS』。
表紙もいい。
石塚真一さんの特別描き下ろしも最高ね。

せっかく良い刺激を頂戴したので、これを生かさねば。
一見床屋とは全く関わらないようなコンセプト

“GOOD MUSIC & POSITIVE VIBRATION”

と見せかけて、それこそが唯一無二のボクだけが作ることが出来る店であり空間だってことを証明しなくてはな。
ボヤボヤしている場合じゃないんだぜ。

だけどもだけど、『Go Slowly』でね。
それが粋ってもんさ。

勢い & 調子に乗ってみる

昨年、移転5周年を記念して作った DOODLIN’ original Coffee Drip Bag をですね。再び lit coffee service さんの御協力をいただき、何の記念でもなく、ただ私の 気まぐれ & 二月のノリ だけで作りまして、是非とも御来店の方々に、もらっていただけたらなと思っております。

勢いついでに、今ステッカーとバッヂも作ってましてね。これも各一つずつもらって欲しいなと。(もう一つ欲しいぞ!って方々には、お代をいただくことになります。すみません。)

さらについでに、本日発売の雑誌「BRUTUS」の “音楽と酒” 特集に大いに触発され、私も同タイトルで MIX CD の選曲をしてみました。

これがまた我ながら会心の出来でして。酒をほとんど飲まなくなった私でさえ、その音だけで泥酔してしまいそうなほどです。

こちらも “それ聴いてみたいかも!” と絶叫していただいた御来店のお客様に差し上げられたらと企んでおります。

なんだか乗ってますね。勢い & 調子に。でも、こういうテンションに支配されてしまうときって、ままあるじゃないですか。今がまさにそれなんですよ。良い感じです。

コーヒーは二月いっぴから。

CDは今週中にはどうにか。

ステッカーとバッヂは、二月末くらいになりますかね。

コロナ&寒さで、気を抜いたらすぐにダウナーになりがちですが、気合いで乗り切りたいと思います。

股旅をする。

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 拝

それが面白い

散歩中、見知らぬお爺さんが、すれ違いざまにフンフンと鼻歌をうたっていた。
あれは何て歌だろう。

自転車に乗った高校生が微かに頭を揺らしている。
装着しているイヤフォンからは どんな音が流れているのだろう。

対向車のおばさんが運転しながらシャウトしている。カーステレオから どんな音楽が鳴り響いているのだろう。

それぞれの人のそれぞれの生活にそれぞれの音楽が寄り添っている。
素敵じゃないか。

そして僕は、近頃ちょっとハマっている GREEN DAY をハミングしている。

今更グリーン・デイ?
と笑われるかもだが、僕はこの「今更」が結構好きだ。
いろいろ「今更」な感じで生きていきたいとすら思っている。
かつて流行っていたものに “今更” 手をつけ、ふむ……やはり流行るだけのことはあるな……そこに確かな理由があるのだよな〜
なんて納得するのが好きだ。

かつては遅れるのが嫌だったし怖かった。
先に先にと突き進んでいた。
でも今は遅れているのが気持ちいい。
ときには止まってもイイ。
そしてそのまま、そこを掘りたい。
その方が自分にとってイイものが見つかったりするのよね。
何故か何故だか。

それが面白いのである。

そのビビビを待っている

朝からクリーンセンターに行ってきた。
日々量産され続けている息子の創作作品をコッソリとスローアウェイするためだ。
そうしないと我が家が瞬く間にゴミ屋敷と化してしまうのだ。

一々息子に訊いていたら、全て「オレの思い出だから!」と捨てることを断じて許さないので、妻さんと私で厳選したものは残して後はサラッと持って行く。
息子は能力者なので「あれがない!」とすぐに気付くいて騒ぐが、それも束の間。
いつまでもネチネチとは言わないから、まぁ大丈夫なのだ。

でも、これもタイミングが大事。
妻さんが「今だ!今しかない!」ってときを見極めてるから、スムーズに行く。
私のタイミングでそれをすると大変なことになるから、オレはしない。
私はちゃんと私をわかっている。

クリーンセンターまでの道すがら。
カーステレオの中の人が 

♪ゴールは遠くなったが 荷物は軽くなった 
世界は狭くなったが 視界は広くなった
データは軽くなったが 音楽の意味は重くなった♪

と歌ってて、それがヤケに響いた。
私はどちらかというと歌詞をあまり気にかけない人間なのだが、時折不意に言葉が飛び込んでくるときがある。
今朝がまさにそれだった。
ビビビと来た。
私は、このビビビが好きだ。
ひょっとしたら、このビビビのために生きているのかも知れないっつーくらい好きだ。

でも、このビビビは決して稀ではない。
結構、しょっちゅうビビビしている。
日に何回もビビビしているときもある。
ビビビするには、それなりのコンディションが整っていないとダメだ。

だから、よく寝て、よく笑い、うまいものを食べ、物事をちょっと違う角度からも見つめるように心がけ、あまり考え込まないようにしている。
さすれば、すぐにビビビだ。

てなわけで、今から“bloodthirsty butchers” の傑作アルバム『未完成』を聴こうと思う。
ジャケットアートワークはジミー大西。
それを眺めただけで、すでにビビビだ。
一度、針を落とせはビビビの嵐に巻き込まれるのは必至。
すなわち最高の時間を過ごせるっつーわけだ。

よし。
今日もちゃんと今日である、
上々な滑り出しだぜ。
腹から声出すぜ。