キミョウな床屋

数年に一度、ドンずばりと私のツボにハマる音楽がやって来てくれまして。

つい先日、それが来たのです。

たまたま、ホント偶然が重なりまくって、それがやって来てくれたのでした。
それは、Perfect Yanai Pluck というグループの『キミョウな休暇』というアルバムでして。
邦楽なんです。
全曲インストなんです。
そこに広がる音世界が、もうたまらなく心地良くてですね。
夏休み的な空気が満載でしてね。
タイトルもまた、なんだかこう星新一的世界観とリンクしている感じで、もちろんその音も繋がっている感じで、いやはやもう最高なわけです。
もうね。
ずっと聴いてますよ。
飽きずに。
ずっとずっと。
この世界観。
自分の店にも応用できないかな……と思案してみました。
『キミョウな床屋』
良いですね。
目指したい領域ですね。
そういえば移転当初、「いつの時代なのか、何処の国なのかわからないような、そんな店にしたい……」だなんて寝言言ってましたね、自分。
言うならば、その寝言を音にしたような感じって言えば良い感じですかね。
うん、全然わからないですよね。
これまたたまたまなんですかね。
サッポロビールの『大人エレベーター』の細野晴臣さんの映像を観まして。
ナビゲーターの妻夫木くんから質問攻めにされるのですが、それらをことごとく華麗にのらりくらりとしつつも生きた言葉で粋に返す細野晴臣さんがとっても眩しくてですね。
いやあ、良いもの観させてもらったと思いました。
咄嗟に出て来る言葉って、知性とか教養とか、果ては人間性まで滲み出ちゃうものですよね。
細野晴臣さんみたいに粋な言葉を選べたらなと思います。
そのためにすべきこと……
それが何となくわかって来ましたね。
よかったです。
歳を重ねて良かったですよ、ホントに。
さてと。
知性と教養をさりげなく醸し出すキミョウな床屋を目指して、今日も学びましょうかね。
股旅。

あくまでも理想は高く!

ここ最近、息子と風呂に入る度に息子がこう言うのです。
「どうしてお父さんは、そんなにダラシのない身体なんだ?どうしてそんなにデヴなんだ?」
と嘆くのです。
これはもう近頃息子が夢中になって観ているアベンジャーズシリーズのせいです。
あんな鍛え上げられたボディを持っている人間なんて、ほんの一握りだっつー圧倒的現実を息子は知らんのです。
悪者をバッシバシやっつけられるようなプロレスラーみたいな身体になって!
とお願いされても、私もすでに四十路後半。
これはなかなかどうして、なかなか難しい。
私もかつて、タイラー・ダーデンのようなボディに憧れたものです。
タイラー・ダーデン、そう、映画『ファイトクラブ』でブラッド・ピットが演じたあのカリスマです。
そんなわけで、そのタイラー・ダーデンのボディと私の愚顔を合わせてみたのですが、物の見事に気持ち悪い仕上がりになりました。
息子よ……
父に、こんな身体になって欲しいのか?
こんな床屋のおやじさん、なかなかいないぜ?
でも、ここまでではないにせよ、ちょっとは鍛えないといかんなと思ってはいる今日この頃であります。

たまには押し付けがましく

なんとなく録画しておいた『ワンダー 君は太陽』と云う映画をなんとなく観始めたら、これがとんでもなく良くて魂がブルブル震えたのでした。
これはもう是非とも妻さんと息子にも観てもらいたいと観終わる前に Blu-ray を注文しました。
録画したのは字幕入りだったわけで、それだと六歳の息子にはまだ難しいですからね。
ものすごく押し付けがましいのは百も承知。
でも、たまにはこういう押し付けもありじゃないかと。
これぞ家族の特権ではないかと。
そう開き直ることにしたわけです。
この映画。
主人公のオギーという男の子は、トリーチャー・コリンズ症候群という先天性疾患が原因で顔が変形してましてね。
入退院の繰り返しもあり、ずっと自宅で学習を続けていたのですが、容態も安定してきたので学校に通うことにしたのだけれども、そしたら本人と家族の予想&不安は的中。
クラスメートから差別とイジメを受けるわけです。
でも、そんな中でも心通わす友人が少しずつ出来てくるという展開。
私はですね。
それはもうしょうもない無知でバカで未熟な子供でしたからね。
多分、こういうコがクラスにいたら、きっと差別しイジメる側の人間だったと思うのです。
でもね。
もし、こういう映画を観る機会が私にあったならば……
もしかしたらこの映画にも出てくるオギーと心通わす少年少女たちのような振る舞いも出来たんじゃないかって思うのです。
うちの六歳児は、これからどっち側の人間になるのかはわかりません。
私の願いとしては、差別とかイジメをしないような人間になって欲しいと思っています。
だからね。
この映画を観ることで、息子がそっち側の人間になる可能性が少しはアップするんじゃないかと。
人に優しく親切に出来るようになるんじゃないかと。
人間の内面の価値には外見で推し量れないものがあるという考え方を持てるようになるんじゃないかと。
そんな物凄く独りよがりな願いを込めて「これ観てよ!」と薦めることにしたのです。
そんな方向づけをたまにはしてもいいですよね?
今はまだ理解出来ないかも知れない。
でも、近い将来きっとわかるときが来ると思うので、我が家にこの映画を常備することに決めました。
パッケージもステキですしね。
さてと。
それじゃあ、DOODLIN’ BARBER SHOP ORIGINAL TEE を遠方よりご注文していただいた方々に発送する準備が整ったので、クロネコヤマトに持って行きましょうかね。
実にいい感じに仕上がっております。
期待してください。
お楽しみに!
股旅。
 

スッキリ落ちた

オリンピック観戦チケット抽選、見事に全部落ちました。
全部当選しちゃったら大変だなぁむふ〜とほくそ笑んでいたかつての自分にトペ・スイシーダ喰らわせたいです。
まだまだチケットゲット出来るチャンスはアルらしいのですが、ちょいと今は何としてでもゲットしてやるぜって気持ちが失せてます。
再び盛り上がる日は来るのでしょうか。
息子が今夢中になっているゲーム「マインクラフト」。
これがマルチプレイというのが出来て、ゲーム内の仮想空間に息子と一緒に入ることが出来るのです。
アイテムやら操作方法とかチンプンカンプンな私なので、すぐに悪いヤツに襲われてしまうのですが、そんなピンチのときに息子は疾風のように現れて、瞬く間に悪いヤツらを蹴散らしてくれるのです。
日頃の泣き虫息子とは正反対で、ゲーム内での彼はスーパーヒーロー。
彼がいれば全然安心。
困ったときは彼を呼べ。
息子は、なんとも頼りになるナイスガイなのです。
こんな経験、ゲームでないと出来ないですよね。
息子六歳、私四十八歳。
実生活では有り得ない関係性ですもの。
それがゲームだといきなり有り得るようになるわけです。
あらためてゲームって凄いなと思わざるを得ない。
いや、ゲームではないな。
この「マインクラフト」というゲームが凄いのですね。
さてと。
予定では、今日ニューTシャツが納品されるはずなのですが、今の所その気配はナッシング。
毎年、この時期なんらかのTシャツをリリースしているので、新しいTシャツを手に取ると「もうすぐ夏だな感」がいっそう増すのです。
昨年は酷い暑さでした。
今年は幾分過ごしやすくなりますように。
エアコンが効きますように。
冷しゃぶ食べたい。
それでは股旅。
 

21世紀の……

梅雨のしとしと雨降る中、私はKing Crimson の “21st Century Schizoid Man Including Mirrors” をまあまあ大きい音で聴いている。
この曲の邦題は現在「21世紀のスキッツォイド・マン」となっているが、私が初めて聴いた三十数年前は「21世紀の精神異常者」だった。
どうやら差別的理由が云々だそうだが、インパクトは十分の一ぐらいになっちゃったなと思う。
(兄たちにヤバい音楽があるんだぜと聴かされたのがこの曲が収録されているアルバム。曲のヤバさよりジャケットのヤバさに震えた)
あの頃は、21世紀なんてまだまだ遠い未来のことのように感じていたが、あれよあれよと言う間にすでに2019年。
ありゃまこりゃ的言う間に、二年後には私も50歳になる。
全くもってふざけた話である。
ギャグである。
でも、1969年、今母50年前に発表されたこの曲、このアルバムに古さを私は感じない。
かといって新しさを感じるわけでもない。
新しいとか古いとかって、もうやめにしませんか?
ってどこかで誰かが言ってそうだ。
東京オリンピックのチケット抽選も一応申し込んだ。
なんだか当選する気がする。
お客さんに薦められて読み始めた『7人のシェイクスピア』(ハロルド作石著)がたまらなく面白い。
シェイクスピア、名前はよく聞く、代表作もいくつか挙げられる。
でも、全然知らない。
そんな私にはビッシビシ響いた。
シェイクスピア、ちょっと真剣に向き合ってみよう。
語り継がれてきたもの。
聴き継がれてきたもの。
そういうものへの関心をもっと持たなくてはという思いには以前から駆られていた。
新しいものも大事だけども、今の私の心身にはマスターピース的なものの方がジャストフィットスムーズインのようだ。
すでに評価されたものは識るべきだ。
それが多分教養とか知性に繋がるはずだと信じている。
新しいもの、古いもの、どちらも肯定出来ればなと思う。
股旅。