本読みたい

今朝、五時に息子に叩き起こされ、いつもの雑木林に向かった。
狙いはもちろんクワガタ&カブトムシである。
その道すがら、ぼんやりと「この辺に住む人たちはネットがまだない頃は本一つ買うのも大変だったろうなぁ」だなんて考えた。
それってちょっとキツいよなぁと思ったんだったんだった。

ノコギリクワガタとコクワガタのオスをそれぞれ一匹ずつゲットし、それからコンビニに立ち寄った。
雑誌売り場をざっと眺めた瞬間、目に飛び込んで来たのは『POPEYE』だった。
だって表紙にドンと「君の街から本屋が消えたら大変だ!」なんて書いてあるんだもの。
ほんのちょっと前に自分がぼんやり考えていたこととあまりにリンクするので、これは買わねばなとレジへと持って行ったんだった。

常々、僕は街が街として文化的に成り立つためには本屋とレコード屋が必要だって思いがあって、でも今となってはドンドン減っていくばかりで、街が味気ないものになって来てるよね〜だなんて痛感していたんだった。
でも、この『POPEYE』の特集で、日本各地にまだまだ魅力ある本屋があると知りホッと尻を撫で下ろしたんだった。

イカした本屋がある街にはイカしたレコード屋もあるもんである。多分だけど。
一応、言っておくが、この『レコード屋』ってのはレコードだけしか売ってないって店ではなく、CDだけしか売ってない店でも、僕的にはレコード屋と呼ばせていただいている。
だってほら『CD屋』ってなんだか響きが寂しいじゃないですか。
ダメですか?

そんなわけで、こんな特集を組んでくれる雑誌があることに感謝感謝なのである。
ところで、何方かうちの近くに素敵な本屋、レコード屋を開いていただけませんかね?
僕、通いますんで。

新調した老眼鏡が良い塩梅なのである。
つけ心地も良いし、気分も良い。
もちろん字もよく見えるし。
良い良い尽くしなのである。
(選んでくれた妻に感謝!)

でも実は、最近そんなに本を読めてない。
ついでに、実は映画もそんなに観られてない。
なぜなら、近頃テレビが面白いから。
面白い番組を録画しといて、それを観こなすのに精一杯だから。
まあ、それはそれで結構充実している。
読書ブームは、またすぐにやって来る。
今こうやって、こう書いているうちにも本を読みたくなっているから。

あ、一昨日映画を映画館に観に行きました。
なんと五年ぶり。
我が人生を振り返っても、五年間映画館に行かなかったのは初めてだ。
久々の映画館はやはり良かった。
これから、ちょっと映画館での映画鑑賞をクセにしたいもんである。
ちなみに観たのは『カーズ/クロスロード』。
最高だった。
五年ぶりに映画館で観るにふさわしい傑作だったと思う。

四歳四ヶ月の息子に上映時間二時間を耐えることが出来るかってのも大きな難題だったが、どうにかクリア。
これから、家族三人で映画館に行く機会を増やせたらなと思う。
だって、それってほら。
凄く幸福感溢れる感じじゃないですか。

さてと。
いつも通り、支離滅裂な日記になって来たので、そろそろ撤退します。

おやすみなさい。

DOODLIN’ BARBER SHOP 店主 高崎哲平

父を憶う朝

おはようございます。
早朝五時台に目覚めてしまった朝。
二度寝するかしないか一瞬迷い、のそのそと起き出すのです。
そして、ぶらぶらと近所を散歩。
すると決まって、今の自分の年齢ってのがズシンと重く伸し掛かってくるのはナゼだろう。
四十六歳。
気づけば、こんな年齢になっていた。
父が四十六歳のときはどうだったろう。
私は三男坊で、その頃は小学三年生。
兄たちは、高校生と中学生だ。

凄いな……

絶句してしまう。
会社が休みの日は何処かへ連れて行ってくれた。
遠出しない日は本好きの父は駅前の本屋へと行く。
私は、その本屋の隣のおもちゃ屋が目当てで一緒に連れてってとせがんだものだった。

酒は浴びるほど飲むが、外へ飲みに行くことはなかった父。
若い頃はヘビースモーカーだったらしいが、長兄が生まれてピタリとやめたらしい。
会社帰りにプールに行き、ひたすら泳ぎ、そういえば休日の午前はテニスを楽しんでいた。
でも、楽しみといえばそれぐらい。
残りの時間は家族に費やしてくれていたのだな……と、自分がこの年齢になってやっとわかった。

四十六歳で、家を建て、三人の息子を養っていた父……

心の底から尊敬します。

私の相棒であるバーバーチェアー。
1964年製とあるから、53歳ってことか。
1964年と云えば、前回の東京オリンピックの開催年か。
数え切れない人が、この椅子で髪を切られたってことか。
そのうちの十三年が私のお客さんを切ったことになるのか……
スペクタクルだな。
これからもヨロシク。

なんてことをぼんやり考えながら、四十六歳の私はカブトムシとクワガタの飼育箱を掃除している。
BGMは Gregory Alan Isakov の「That Sea, The Gambler」。
近頃、こういうアコースティックギターの優しい響きに心和まされる。

 

 

滑稽上等

おはようございます。
昨日はちょいとのんびり気味の営業。
そして今日は木曜日だというのにすでに満席のご予約を頂戴している次第。
相変わらず、荒海を航海しているようなエブリデイ。
ありがとうございます。

いつもだったら息子が起きてきて、カブトムシ採りに行こうぜ!と叫び出す時間ですが、今日はまだ。
これはチャンスとPCに向かい日記を書き始めました。
今は夏休みですからね。
息子が幼稚園に行っているうちにサラリと日記を更新ってわけにもなかなかいかないわけです。
BGMは阿部海太郎。
外からは鳥のさえずり。
過ごしやすい涼しい朝。
フィルソグー。

せっかく日記を書くのだったら、やはり写真もつけねばと思っているのですが、これが結構厄介。
毎度、どんな写真を載せるかで暫し思案しているのです。
かつては、拾って来た画像をちょちょちょいと加工して載せたりしてたのですが、今の時代それはイカンと。
なので、あれこれ自前のものでと考えているのですが、あまり自分の写真を載せるっつーのも、どこかで「自分大好きだね〜」と笑われそうで躊躇してしまうのです。
でも、一つの椅子で一人でやっている店ですから、気をつけないとワンパターンになってしまいますしね。
そりゃまあ、朝からくだらないことで悩んでいるのです。

今回の画像はセルフタイマーで撮りました。
午前六時のDOODLIN’ BARBER SHOP と私です。
白状しますと5枚は撮りました。
こうじゃないそうじゃないああじゃないと一人悶絶し、これだ!と確信したわけではない自分の写り込んだ写真を選ぶ。
はたから見たら、なかなか情けない滑稽な姿でしょうね。
でも、滑稽上等です。
そういう自分、そういう仕事への心構えで良いんじゃないかと。
勝手に納得しようと思います。

さて。
そろそろドタバタと息子の足音が聞こえてくる頃合いですかね。
こんな時間じゃカブトムシしかいないよ。
そう、クワガタを採るにはもうちょい早く行かないとなのです。
でも、息子はカブトムシが採れれば満足っぽい。
自分で見つけて、自分の手で採る。
四歳四ヶ月でそんな体験をさせられたのは良かった。
きっと息子の中でずっとずっと残る成功体験になるでしょう。
僕がそうだったように。
父が僕にそうしてくれたように。

それでは股旅。
営業前の虫採りに行って来ます。

それはただの気分さ

こんばんは。
連日、梅雨に戻ったようなジメジメ日和ですが、それほどダメージを受けるでもなく、比較的ゴキゲンな日々を過ごしております。
イイ感じです。
いろいろと。
イイ仕事が出来ている気がしますし、店の方向性もイイ感じにまとまって来ているような、そんな気がします。
イイ音楽とも出会えてる気がしますしね。
イイ新しいお客様たちとの出会いもありますし、仕事道具ともイイ出会いがありますし、カブトムシもいっぱい採れますし、相変わらず妻ちゃんと息子は僕を笑わせてくれるし。
あくまで気がするだけかもですが、でも「気」って大事じゃないですか。
極端な話、もう「気」だけでいろいろとどうにかなっちゃうようなね。
そんな気がしてしょうがないのです。
これといった物凄いこだわりがあるわけではないのですが、うちの店はこういう感じで行くのがイイだろう……ってのが、自分の中でぼんやりあって、ただただそれに従順に従って日々を過ごしているのですが、ここ最近、それを肯定してくれる方々がちょっとずつ増えているような、そんな実感がジワジワとありましてね。
まあ、ともかくイイ感じなんです。
だから、こんな湿気ヘイチャラなんです。
なので、こんな深夜に差し掛かった時間に Father John Misty の『I Love You, Honeybear』なんて聴きながら、この日記を書いています。
イイ感じです。
云うならば、フィルソグーです。
今日、来てくださったお客さんが「こんなカッコイイ男がいるんだ」と教えてくれたのがニック・ウースターと云う人で、調べてみたら「ハイハイはいはい!見たことあります!」となりましてね。
本当カッコイイおじさんで、ちょいとプロフィールを見てみたら身長168cmとあって、「おいおい!俺より1.5cm低いじゃないのよ!それに体型も親近感湧きまくりだぜ!」としょうもない喜びを感じまくったのでした。
ニック・ウースターさんは1960年生まれ。
これから目指すべく大人の男を教えていただきました。
ニック・ウースター路線、狙っていきたいと思います。
それではそろそろ。

キーワードは「意思」

ふと思い立ち、頭を丸めました。
鏡とにらめっこして自分でやりました。
頭を丸めると鏡に写るのは、誤魔化しの効かないまっさらな素の自分な気がして、ちょっと清々しい気分になるのです。
この気分とこの心地よい手触りを味わいたくて、たぶん僕は数年に一度、頭を丸めるのでしょう。
床屋としては、あるまじき行為かもですが、時折無性にやりたくなってしまうのです。

 

老眼鏡を新調しました。
いや、ここは敢えてリーディンググラスと呼びたいところです。
「老眼鏡」って言葉には、何か少し後ろ向きで自嘲気味な響きを感じるからです。
いや、別に感じないか。
このニューリーディンググラスが、ちょっととぼけた感じで良いです。
カッコつけようがない感じが良いです。
ある意味、丸刈りと相通じるものがあると思います。

 

丸刈りにこのリーディンググラスを装着すると、そこにあるのは誤魔化しようのない四十六歳の DOODLIN’ BARBER SHOP 店主がいます。

 

「人は見た目こそが全てだ……」

アンディ・ウォホールもそう言ってましたしね。

「一つの行動に生き様が出る……」

ビートたけしもそう言っていたわけです。

 

そんなわけで、清々しい朝なのです。

 

相変わらず虫に夢中な息子なのですが、先日買ってあげた虫図鑑に付録されていたDVDを一緒に見てて、以前から不思議に感じてたことを思い出しました。
あの保護色ってなんなんでしょうね。
自分の身を守るために、もしくは獲物に気づかれないために、自身の体の色や形を変化させ周囲の色に同化し見え難くするあれです。
虫が自分の意思で、周囲の色を自分の目で確認し、自分の体の形や色をメタモルフォーゼさせる……だなんて出来るわけないと思うのです。
いつの間にか、こうなってた……っつーのも説得力に欠ける。
となると、他者による導き、すなわち神様がそうしたのか……
う〜む。
何がどうなったら、ああなるのでしょうか。
人はそれを「進化」と呼ぶ?
それか、そういうことなのか。
進化ってスゲーな!
ともかく、不思議でならないわけです。
そこにある「意思」が誰のものなのか……
「意思」、そうキーワードは「意思」なのです。
そんなわけで、今僕は Iron & Wine の 「The Creek Drank the Cradle」を聴いています。
最高ですね。
すぐに「最高」って言葉を使いがちな僕ですが、この人の音楽は「最高」の中でも最高峰の「最高」です。
なんだか最近、素晴らしい音楽との出会いが矢継ぎ早で大変です。
嬉しい困り。
略してウレコマです。
さてと、そろそろ息子が起きてくる頃合いかな。
雨上がりの朝、カブトムシやクワガタも腹ペコだろうから樹液に群がっていることだろうに。
あ、今夏の夏季休業は八月二十一日(月)から八月二十三日(水)まで頂戴いたします。
ご了承ください。
それでは股旅。